トオミツの唄



トオミツ
それはずーっと昔の
思い出

祖母が稲刈りの手を休めて
おしえてくれた
トオミツ

そこは稲穂だけが広がる
なんにもない所

だだっ広くて
日影もなくて

稲穂のうえを
風がサァーッと
通り過ぎていった

小川が流れ
小さな石橋があった
トオミツ

今はもう
どこへ行っちゃったんだろう

名前も知らない
家の庭に
小さなガレージがあって

そこらあたりが
トオミツ

ずーっと昔に
祖母がおしえてくれた
トオミツ








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